歯を失ってしまった
方への治療法
インプラント治療とは、歯が失われてしまった部分に人工の歯を埋入する治療のことです。人工の歯根を顎の骨の中に埋め込み、その上に人工の歯を固定します。
入れ歯やブリッジと異なり、隣の歯を削って負担をかけることもありませんし、自分の歯と同じような感覚で違和感なく噛むことができるようになります。また、下顎の総入れ歯が不安定で動いてしまう方や、上顎の総入れ歯で口蓋が無いものを使用される場合などには、インプラントによって入れ歯を固定する方法も有効です。
インプラントが難しい方
- 骨量が不足している人
- 全身疾患(糖尿病、骨粗鬆症、血液サラサラ系のお薬を飲んでいる)がある人
- 妊娠中の女性
- 喫煙者(喫煙は治癒を遅らせるため)
- 口腔内の衛生状態が悪い人
- 忙しくて複数回の通院が難しい方
※詳しくはお問い合わせください。
インプラント治療の流れ
1事前検査
インプラント治療を始める前には、慎重な事前検査が必要になります。レントゲン撮影・CTスキャン・口腔内模型検査などによる充分な検査を行い、綿密な治療計画を立てます。患者さまの同意を得てから手術の日程を決めます。
2治療開始
お口の中が清潔で炎症のない状態であることを確認したうえで、治療を開始します。局部麻酔を行ったあと、顎の骨にインプラントを埋め込みます。このインプラントが新しい歯の土台となります。
手術後は、インプラントと骨が結合するまで待ちます。様々な条件によって期間が異なりますが2ヶ月~半年が目安となります。
3人工歯の装着
インプラントが顎の骨と結合したら、インプラントの上にアバットメントを連結して人工の歯(上部構造)を装着する準備をします。
4人工の歯(上部構造)を装着
インプラントのヘッドに、人工の歯(上部構造)を装着します。
これでインプラントを装着する治療が終わります。
5メインテナンス(検診)
インプラントを長持ちさせるため、メインテナンス(検診)に定期的に通っていただきます。インプラントのネジの締まり具合を点検したり、噛み合わせの調整も必要になります。
また、インプラントは虫歯にはなりませんが、メインテナンスを充分に行わないと歯周病にかかることがありますので、そうしたトラブルを防ぐためにも治療後もしっかりとサポートいたします。
インプラント、入れ歯、
ブリッジの違い
機能面
インプラント
- 自然の歯に最も近い機能を持ち、しっかりとした咬合力を提供します。
- 骨に直接固定されるため、ずれたり外れたりしにくいです。自然な歯のように咬めます。
入れ歯
- 部分入れ歯と総入れ歯があります。
- 固定力はインプラントに比べて劣り、噛む力も制限されることが多いです。
- 定期的な調整が必要です。異物感が大きいです。
ブリッジ
- 隣接する歯を削って支台として使用し、欠損部分を補います。。
- 取り外しができないので入れ歯よりも安定感があり異物感は少ないです。
他の歯への影響
インプラント
- 周囲の歯に影響を与えず、独立して機能します。
- ただし、骨量や歯茎の健康状態がとても重要です。
入れ歯
- 隣接する歯にクラスプ(留め金)をかけることが多く、それが歯に負担をかけることがあります。
ブリッジ
- 隣接する歯を削る必要があり、その歯に負担がかかります。
- 歯の削る量が多いとしみたり痛みが出たりして神経の治療が必要になる場合があります。
審美面
インプラント
- 自然な見た目で、ほとんどの人が自分の歯と見分けがつきません。
入れ歯
- 近年の技術で見た目は改善されていますが、固定力の問題で自然な見た目を保つのが難しいことがあります。
- 保険の入れ歯だと金属の留め具が見えたりする場合があります。
- 自費の入れ歯になるとそれらが目立ちづらいものがありますのでご興味がございましたら気軽にお問い合わせください。
ブリッジ
- 保険のブリッジでは適応する部位によって銀歯しか入れられないことがあります。
- 自費のブリッジではどの部位でも白くすることができます。
- 支台となる歯の際の部分が歯肉の退縮により露出し審美的な問題が出ることがあります。
価格面
インプラント
- 高価で、1本あたり数十万円からかかることが一般的です。
入れ歯
- 保険適用で比較的安価ですが、自由診療の入れ歯は使う金属や設計によっては高額になることもあります。
ブリッジ
- インプラントより安価ですが保険の入れ歯より高いです。また自費で白いもので行うと金額は高くなります。
健康な歯で食事を楽しむために
歯を失ってしまった際に行うインプラント治療ですが、インプラントをしなくても健康な歯を残して使えるのであればそれが一番です。当院ではできるだけ歯を残す治療や予防に力を入れておりますのでご不安があればお気軽にご相談ください。